2013年4月1日月曜日

Failure photography 0002



あえて失敗写真を取り上げて今後の撮影に活かす、Failure photographyの2回めをお届けします。


景観地や観光地で人が写り込んだ写真は、見た目にもあまり美しくないですよね。近年は肖像権も非常にナーバスになってきているので、その辺りも写真を撮る上ではネックになってきます。

かと言って、撮影の為に人の流れを止めるなんていう事はマナー違反ですので、なんとか撮影テクニックでなんとかしたい所です。

基本的には歩いている人がカメラの前を横切っても、シャッタースピードが1秒以上開いていれば、写真に鮮明に写る事はありません。

夜間の撮影では絞り(レンズから入ってくる明るさの調整)を全開放にしても、太陽光がなくて暗いため、低ISO感度で適正な露出を得ようとしても、自動的にシャッタースピードは通行人が写らない1秒以上を稼げるのですが、日中は明るい為に夜間のようにはいきません。




夜間撮影の例狭山池 #10
10sec f8 ISO400 28mm


桜を見に来た人が20人ほど歩いていましたが、シャッタースピードが10秒まで開いているので、全く写真には写っていません。



日中撮影の例
DSC_7498
1/250sec f8 ISO100 70mm


シャッタースピード1/250秒なので、まあバッチリ人が写っています。
写っている人は後ろ姿や顔の判別の出来ない状態だったので、ボカシは入れてません。

人が写り込んで良い場合と悪い場合がありますが、この写真自体は人が写り込んで成立する写真ではあります。

しかし今後の撮影の為にあるアイテムを使って、画像処理ではなく人を消したいと思います。


そのアイテムがND100000です!

昨年の金環日食撮影の為に購入したカメラのレンズに付けるフィルターで、光量を100000分の1に減光するアイテムです。カメラを人間に置き換えると、前の見えないサングラスをかけたような状態です。

これでレンズから入ってくる光を減光出来るので、結果的にシャッタースピードを遅く出来て、写真に人が写らないように出来るはず!


太陽を撮影する機会なんて金環日食の時以外は無いし、なんとかこのフィルターを有効活用するシチュエーションを考えていました。

「じゃあいつ試すの?」

「今でしょ!」



という訳で試してみた結果が・・・ DSC_7500
90sec f8 ISO100 70mm


あれ?人は消えたけど、なんかピンク色に霞がかってるし、拡大するとパターンノイズのようなものも現れています。

レリーズケーブルを使って90secもシャッターを開けていましたが、失敗ですね~

逆行ではなくて、真横に太陽があったので、フレアではないはずですし、原因がわかりません。



違うシチュエーションなら大丈夫かなと思って撮ってみるが・・・
DSC_7503
120sec f11 ISO100 28mm


やっぱり同じ症状がでますね~

やはりND100000と長時間露出の相性が悪いのだとは思いますが、はっきりした原因は不明です。

まあ通常は日中にシャッタースピードを落としたい時は、ND16(光量を1/8に減光)あたりを使用するので、極端な事をやっているのは自覚していましたが・・・

という訳で、あまり極端な事をすると失敗するよ、という教訓でした。(泣)



P.S
Twitterで熱ノイズではないですか?という指摘をしていただいたので、カメラの長時間露出の時のノイズリダクションをオンにして撮影してみました。

もし熱ノイズだとすると、ノイズリダクションをオンにすれば、撮影後にノイズを消すための撮影をカメラが勝手にやってくれて合成してノイズを消すのでうまくいくはずです。


結果は・・・ DSC_7549
118sec f8 ISO100 24mm


うーん。ダメですね。

なぜ画面の上側2/3に発生するのかがわかりません。 やっぱりフィルターが濃すぎるのが原因なんだとは思いますが。



絞り開放で撮ってみるDSC_7557
1sec f2.8 ISO6400 24mm


ISO感度を上げて、シャッタースピードをはやくしてみました。

霞がかった感じはなくなりましたが、画面下1/3の所に白い線が入ってますね。



結局はND100000は金環日食撮影の為にしか使えないということですね。

使い回しできなくて残念です。(号泣)

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