2013年10月9日水曜日
中判フィルムカメラ 「Hasselblad503CX with Planar CF80mmf2.8T*」 インプレッション
中判フィルムカメラのHasselblad503CXを購入して半年ほど経ちましたので、レビューというかインプレッションを書いてみたいと思います。
Hasselbladはスウェーデン製のカメラメーカーで、宇宙船アポロが月に着陸した時に携行され、今も月面に12台のHasselbladEDCというカメラが残されています。
それだけシンプルで合理的なカメラだったということでしょう。
今回インプレッションするカメラは1993年製のカメラで、シャッタースピードの上限が1/500の500シリーズになります。
では画像を見て頂きながら紹介していきましょう。
まずは外観
私が買ったものはプリズムファインダーがついているものです。
Hasselbladは通常はこういうプリズムファインダーはついておらず、ファインダーを覗くと上下は正像、左右は逆像に見えます。
デジタル一眼レフ機と同じように左右、上下、共に見たままにするにはこういうプリズムファインダーが必要になってきますが、Hasselbladの良い所はこういう部分を交換するパーツが各種あることです。
私の買ったものは45度式のプリズムファインダーに露出計が組み込まれたモデルでした。(モデル名がわかりませんが...おそらくPME45というモデルでしょうか)
45度式以外にも水平に構えられる90度式もありますので、私のようにデジタル一眼レフから入ったような、お上りさんでも違和感なく撮影することが出来ます。
プリズムファインダーを外して覗いた状態
フィルム感度とレンズの開放値を設定してファインダーを覗くき、測光ボタンを押すとEV値がファインダー内部に表示されます。
プリズムファインダーを外した状態のボディ側、スクリーンが見えています。
このスクリーンも明るいものや、暗いもの、ピントを合わせやすくするものなどいろいろ簡単に交換出来ます。最初に入っていたスクリーンが少し汚れていたので、レモン社のネット通販で4枚セットの物を購入しました。その中で比較的綺麗なものを入れてみました。
本体を横から見た感じ
こちら側にフィルム巻き上げレバーがあります。
シャッターカウンターとフィルムマガジンとシャッターチャージの窓
Hasselbladは本体のフィルム巻き上げレバーを巻き上げる(シャッターチャージといいます)、この操作をしておかないと各パーツが外れないようになっています。
それを確認する為にこういう窓がついていて、巻き上がっていれば「白」、巻き上がっていなければ「黒」が窓に表示されます。
写真では本体とフィルムマガジンの両方が「白」なので、シャッターを切れる状態です。
底面には三脚穴もありますよ
こちらがホットシューでHasselblad専用品しか付けられないですね
レンズはカールツアイスPlanar CF80mmf2.8T*
35mm判換算で44mm相当になります。これがHasselbladの標準レンズですね。
最短撮影距離は0.9mなので接写は出来ないです
接写をしたい場合はHasselblad純正のプレクサーというフィルターを別途購入するか、Hasselblad用に出ているレンズアダプターを購入して、マルイなどから出ている接写フィルターを購入するか、Hasselblad純正の接写リングを購入するか、どれかになります。私はレンズアダプターと接写フィルターのセットを選択しました。なぜかというと、その選択がお財布に一番優しかったからです。
あと接写するならマクロレンズも選択肢としてありますが、これもよい状態のレンズはなかな出回ってないように感じます。
レンズは本体をシャッターチャージした状態でリリースボタンを押し、レンズを回転させて外すことが出来ます。
こちらは絞りプレビュースイッチ
ちなみにCFというレンズはCがレンズシャッターで、Pはフォーカルプレーンシャッターの意味で、
CFはどちらのボディでも撮影する事が可能です。
Hasselbladはシャッタースピードの上限が1/1000や1/1600のフォーカルプレーンシャッターのモデルもあるので、日中に絞り開放で撮る事が多い人はそちらのモデルの方が良いかもしれません。
とはいえ中判カメラフォーマットなので、35mm判フィルムと同じ絞りを選択しても被写界深度は浅いので、絞り開放を日中使う事は個人的にはあまりなかったですね。
ボディ内のミラーが中判だけあって大きい
内部はハルパス材が割れています
93年製は内部にハルパス材が使われており、大抵割れています。
このハルパス材が割れるとオールメンテナンスした方が良いと言われていますが、実用上は写りに影響が出ない為、割れていても放置されていることが多いですね。
バックシャッター下側に型番があります
私が買ったHasselbladの型番は「11EP27223」ですが、「EP」というのが年代を表しています。
「VHPICTURES」 = 「1234567890」
という形でアルファベットが数字に対応していますので、E=9 P=3 という風に当てはめると、93年製であることがわかります。
ちなみに「VHPICTURES」とは「Viktor Hasselblad Pictures」の略で創業者の名前に由来しております。
こちらはフィルムマガジンになります
フィルムマガジンはスクエアフォーマットの12枚撮りが標準になります。
他にも24枚撮りや、4×3フォーマット、ポラロイド、デジパックなどがあります。
このフィルムマガジンはすごく合理的で、たとえばフィルムマガジンを二つ持っていて、片方にカラーフィルム、片方にモノクロフィルムを入れるとします、撮影の途中でフィルムマガジンを感光させずに交換することが出来るので、ここはカラーで撮ろうとか、ここはモノクロで撮ろうとか、そういう事もフィルムマガジンをそろえる事で可能になるわけです。
デジタル一眼レフカメラでいうピクチャースタイルを変える事が、フィルムマガジンを変える事で出来たわけです。これはすごいな~と思いました。
500シリーズは1957年から発売されたようですが、そんな古くからこんなに合理的に造られているのに感動しました。
ちなみに動画も作ってみましたので御覧ください
インプレッションというよりは、ただのカメラ紹介になっちゃいましたね。
Hasselbladは使ってみると非常に合理的に出来ていて、設計概念が素晴らしいと思いました。
使った印象では、スクエアフォーマットで写真を撮ることが新鮮で、スクリーンを覗くのが楽しいカメラです。
フィルムスキャナーを私は持っていないので、Hasselbladで撮った写真をブログに上げる事が出来ませんが、納得できる写真を撮れたらA3ぐらいにプリントしてみたいですね~
以上 Hasselblad 503CX のインプレッションでした~
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2 件のコメント:
はじめまして。「クラシック&中古カメラ掘り出し市」の検索で見つけ訪問させていただきました。ましかく写真は楽しいですよね。私は中判で撮ったフィルムをデジタル一眼レフで複写してブログに載せています。ご参考になれば。
よもカメ亭主さん、訪問&コメントありがとうございます!
ましかく写真は楽しいですよね~
フィルムスキャナーを使わずに、デジタル一眼レフで代用する方法教えて頂きありがとうございます!一度挑戦してみます!
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